【京都丹後】奈具神社と網野神社、天女と龍宮の秘密
前回の記事の続きです。
【京都舞鶴市最古の神社】保食神と五元神を祀る大川神社(龍宮の旅)
舞鶴の大川神社参拝後、奈具神社へ向かいました。
途中、大雨となり、土砂崩れした場所もありましたが、何とか無事に到着です。
奈具神社は、京都府京丹後市弥栄町船木奈具に鎮座しています。
奈具神社は、 丹後の羽衣伝説の 天女である豊宇賀能賣命を祀っています。
この女神は、伊勢神宮外宮の祭神である豊受大神と同一とも言われています。
神社到着すると、雨も小雨になっていました。
しとしと降る雨は、まるで天女の涙のように感じ、なんだか悲しい気持ちになってしまいました。
「丹後国風土記」の天女伝説では、
8人の天女が磯砂山にある女池に降り立ち、水浴びをしていたところ、一人の天女は老夫婦に羽衣を隠され、天に帰れなくなってしまいました。
天女は老夫婦の養女として一緒に暮らすようになり、老夫婦の願いを聞き入れ、天女は万病に効く酒を造り広めます。
また蚕飼いや機織りも教え、老夫婦の家は、たちまちお金持ちとなりました。
しかし、悪念を抱いた老夫婦は、天女に「私たちの娘ではない」と言って追い出します。
天女は嘆き悲しみ、比治の里を彷徨った末に、竹野郡船木里奈具の村へと移り、
「此処にして我が心なぐしく成りぬ(この場所で、ようやく私の心は安らかになりました)」
この地に安住の居を構えたと言われています。
この事から、この地を奈具と呼ぶようになったそうです。
奈具の村で終焉を迎えた天女を、村人たちは不憫に思い、天女を豊宇賀能売命(豊受大神)としてお祀りしました。
それが「奈具神社」の始まりです。
天女はお酒造りが上手だったようですね。
お酒の神様といえば竜宮城(常世)からやってきた少彦名命が有名ですが、
天女も竜宮城と関係があるのでしょうか~。
丹後の浦島太郎を祀る浦嶋神社へ参拝に行った時の記事はこちら↓
浦島太郎は七夕の日(7月7日)に乙姫と繋がり龍宮城へ行った?!【浦嶋神社】
丹後国の元伊勢・籠神社の伝承によると、
豊受大神(天女)は、天火明命の天孫降臨の際に御神鏡に籠り、天火明命と共に丹後に天降ったと言われています。
元伊勢・籠神社の奥宮「真名井神社」では豊受大神を祀っています。
「籠神社」という名前の由来は、彦火明命が竹で編んだ籠船に乗り、龍宮城に行かれてたからだそうです。
きっと豊受大神(天女)も海神の宮(龍宮)と関係のある女神なのではないのでしょうか。
先ず、私たちは本殿をお参りしました。
とてもシンプルで古いお社ですが、
丹後国風土記に『比治真奈井 奈具社』といわれ、
日本最古の羽衣伝説の場所でとても重要な神社のようです。
拝殿で、天女がいつまでも心安らかであるようにと祈り、奈具神社を後にしました。
そして、近くの浦島太郎を祀る「網野神社」にも寄ってみることにしました。
網野神社は、京都府京丹後市網野町網野に鎮座しています。
網野神社の御祭神は日子坐王、住吉大神、水江浦嶋子神(浦島太郎)です。
丹後国風土記では浦島太郎は、この水江浦嶋子神がモデルとなっています。
網野神社の境内には蠶織(こおり)神社があり、
かつては蠶織神社が網野神社の本殿として崇敬されていたそうです。
蠶織神社は、日本遺産「300年を紡ぐ絹が織り成す丹後ちりめん回廊」の構成文化財となっています。
ご祭神は、織物の神である天照大神、天棚機姫大神と、養蚕の神である和久産巣日神、大宜津比売神を祀っています。
この神社は、織姫さまのエネルギーが強いですね。
社務所で、御朱印を頂くと、
変わったおみくじがありました。
数量限定の 入魂!ちりめんおみくじ(300円)
令和5年版は、生地に南天があしらわれていて、南天の葉をイメージした緑色と白色の袋に
おみくじが入ってるんです。
このおみくじ袋は、蠶織神社の祈願祭において奉納された、ちりめんの反物を美しく染めて作られています。
「丹後織物 禊の会」の方は、網野神社で大祓詞を奉上し、八丁浜で禊をし、心身共に清浄されてから反物の製作に入られるそうです。
凄いですね~。
おみくじ袋もとても可愛いです♪
中に入っているおみくじ見てみると、「大吉」でした!
幸運が起きそうです( *´艸`)
そして、次に私たちは日和山海岸の沖約700mに浮かぶ後ヶ島(龍宮城)を見に行くことにしました。
果たして龍宮城は、どんなところなのでしょうか?
もちろん、楽しいところだとは思いますが、
背負っている重い荷物を落とせるところだと思います。
そして、その荷物を箱に入れて永遠にさよならでしょうか?!
それが玉手箱かもしれませんね(^^♪
絶対に蓋を開けてはなりませぬ!!
つづく